由義神社を訪ねる

 

由義神社 (2015/9/26撮影)

大阪府八尾市八尾木北5丁目。このあたりは住宅地なのですか、その中にたたずむのが由義神社です。


元旦にお神酒を振る舞われること以外に特にイベントもない普通の神社なのですが、このような石碑があります。


「由義宮旧址」と記されています。

由義宮(ゆげのみや)とは、奈良時代存在したとされる平城京の離宮です。
当時、この辺りに道鏡という僧がいて、女帝だった孝謙上皇の病を治したのをきっかけに上皇の寵愛を受けるようになりました。
その後、孝謙上皇が重祚して称徳天皇になると、道鏡は絶大な権力を握るようになりました。やがて称徳天皇は天皇の座を道鏡に譲ろう考え出したといいます。(道鏡が天皇となる件は宇佐八幡宮神託事件で和気清麻呂によって阻止されました)
769年、そんな道鏡のために造り始められたのが由義の宮です。平城京より西に位置するので、「西京」(にしのきょう)ともいわれいました。
しかし770年、称徳天皇の崩御とともに道鏡は失脚。西京の造営も中止されたと伝わります。